7月になり、新卒から病院で働きだした新人ナースの方々は、不安でいっぱいの4月よりは看護業務に慣れてきた頃ではないでしょうか?
今回は看護師(ナース)の必需品をテーマに書いていこうと思います。
新人ナースの方は先輩から教えてもらったり、周りの看護師の持ち物を見ていく中で色々と購入したり揃えたりしていると思います。
私は看護師になって現在15年目になります。看護師として働いている中で普段よく使う物、買ってはみたけど結局使わなくなったものを今回紹介させて頂きたいと思います。
看護師についての記事はこちら>>【看護師】夜勤に持っていく物3選、場合によっては必要な物
目次
看護師の持ち物
看護師の必需品と言っても、仕事中はカバンを持ち歩くわけではなく、白衣、ナース服、あるいはスクラブのポケットに入る物になるので多くの物は持ち運べません。
(病院や施設によってはショルダーポーチを携帯するところもあるようです。)
また、白衣などにあまり多くの物を詰め込むと不潔になってしまったり、気にする方ではポケットがすごく膨らんだり、着ぶくれのような見栄えがあまりよくありません。
ポケットに入る物で、必要度が高いものを厳選して持ち運ぶ必要があると思いますのでこれから紹介していきます。
看護師の必需品5選
ナースウォッチ
まず1つ目は「ナースウォッチ」です。
ナースウォッチは使用頻度が高いものになります。
「時間は記録用のパソコンにもついているし」と思われる方もいると思いますが、看護師の業務は時間との闘いでもあります。ナースステーションにいれば壁掛け時計を見ることもできます、パソコンを持ち運んでいればそれで時間確認することも可能です。
しかし検査について行って待たされているときや、患者さんの話を傾聴しているときなど
うわっ、もうこんな時間になってる!
病棟帰ってあれも、これもしないといけない!
交代頼めるか電話するか…。
など体だけで移動していることも多いので、身に着けられるナースウォッチをおすすめします。
また、時間を確認するだけではなく点滴の滴下確認、呼吸数の観察、急変時の発見時間などなど重要な項目の観察に使用しています。
余談ですが私が看護師になりたての頃は
腕時計でいいじゃん。
すぐ確認できるし、医者はつけてるのになんで看護師はダメなん?
と、生意気な考えを持っていました。 先輩や周りの看護師が腕時計をつけているのは見た事がないため、思うだけに留めてましたが笑
仕事を始めてその考えは間違っているとすぐに気づきました。
答えは不潔だからです。
薬剤のミキシングを行ったり、患者さんのケア(オムツ交換など)を行う際手首は触れる場所であるため腕時計は不潔になり患者さんにとっても、自分自身にとっても不利益しかもたらしません。
腕時計ではなくナースウォッチを使用しましょう。
はさみ
続いて「はさみ」です。
はさみも使用する機会が多いです。
テープ類、薬剤を仕分ける時にシートなど、処置につく際に(清潔でなくてよいものなら)物品を切る。他にも患者さんからも「ちょっとハサミ持ってる?」と聞かれることもあります。
よく使うハサミですが、購入する際はなるべくポケットからはみ出さない小さいもの、患者さんの体のそばで使う事もあるため刃先にカバー(保護)がついている物が望ましいです。
また、ポケットから落下した時の事を考えると、ポケットに固定できる伸びるストラップがあるとなおいいです。
聴診器
よくドラマなどでも使用している「聴診器」についてです。
医療職ではない方からしたら聴診器の使用意図が分からない人もいると思いますが、看護師は身体のいろいろな音を聴診します。
肺音から腸蠕動音、透析患者のシャント音など。
大学生の時に購入する機会があったのですが、苦学生でしたので購入することができませんでした。
就職してからは病棟の物を借りていたのですが、救急科がある部署に異動が決まり購入を決めました。
やっぱり借りて使っていると音の聞こえ方に違いがあり
この聴診器聴こえにくいな。
と、思う事もしばしばありました。
購入した聴診器は「リットマンclassicⅢ」という標準的なモデルになりますが、マイ聴診器という事もありとても聴こえやすいです。
もっと早く買っておけばよかったと思いました。
電卓付きタイマー
次に「電卓付きのタイマー」です。
看護師の仕事の中には薬剤のミキシングがあり、計算をよくします。その時に活躍するのが電卓(計算機)です。
頭の中で計算できるものはいいのですが、細かい計算は電卓に頼った方が速く、確実です。
タイマーに関しては点滴の終了、更新時間、化学療法中の頻回の確認、手術後のバイタルサインの測定時間など多忙な看護師は時間が一瞬にして過ぎ去ってしまうので、タイマーを使用し思い出させることができます。
印鑑
続いて「印鑑」です。なんで印鑑?と思った方は多いと思いますが、看護師の仕事中はサインをする機会が非常に多いです。 責任のある仕事のため確認のために毎回サインをしています。
手書きでもいいよ。という方はそれでも問題ないのですが、忙しいときにサインを書く必要がある場合は走り書きになってしまい他の人から
これ誰のサイン?
字汚な…。
と思い、思われることがしばしばあります。字が綺麗な人のサインを見ると「字が綺麗って素敵だなー」と思う事も。
と、いうこともあり、私は持ち運びができる印鑑を常に胸ポケットに忍ばせています。なによりとにかく楽です。キャップを外して押すだけ。連続して押す場合もトン、トン、トンで終わります。
クリップがついている印鑑もありますので、この際に手書きから印鑑に変更してみては如何でしょうか?
ここからは番外編
上記までは必需品5選を紹介しましたが、ここからは番外編です。
買ってみたけど結局使わなくなったもの、限られた場所(部署)では使用頻度が高いものを選びました。
使用用途が限られますので必要な人は検討・購入してみてください。
消せるボールペン(フリクションペンなど)
使わなくなったもの1つ目は消せるペンになります。
患者さんの情報収集を行う時に最初はよく使っていました。
タイムスケジュールを決めるときに分かりやすく色分けして、間違ったら修正して、と便利でした。
公文書(同意書など)を患者さんに書いてもらう事が多々あり、ペンを毎回確認して渡すのも一手間かかるため段々使わなくなって今では使っていません。
ポケットには3色ボールペン1本と油性マジック1本を使用しています。
高機能な靴(ナースシューズ)
私が働いている病院では看護師は基本、白の靴と決まっています。
なので靴の種類は限定されてしまいます。
就職したての頃はすごく足が疲れるし見栄えもいい高性能な値段も高めの靴を履いていました。
しかし看護師の靴はすぐに汚れます。血液や排泄物、吐物や食べ物…。
おろしたての靴についてしまったら仕事中やる気が出ません。 たしかに履き心地、疲れの軽減などメリットもあります。
そのままにしておくのも不潔なので少しの汚れなら、拭くか、洗っていました。
汚れや洗濯などで靴の寿命が短いため、現在は比較的値段も安いランニングシューズを履いています。汚れても気にせずすぐに洗う事ができ、ひどく汚れた場合は躊躇わず捨てることができます。
有名なメーカーでランニング初心者向けの靴なら値段もお手頃で足も疲れにくいのでおススメです。
ペンライト
番外編1つ目は「ペンライト」です。
これもクリップ付きで胸ポケットなどに入れておける物になりますが、私の場合は救急科の部署に異動するまではほとんど使用することがありませんでした。
使用するにしても病棟の物品を使っていました。
ペンライトは基本的に瞳孔の観察をするものになりますので、脳外科や脳神経内科など、瞳孔の観察が重要な部署に勤務されている方は皆さん持っていらっしゃると思いますが、その他の一般病棟の方はそこまで使用する機会がありません。
アルコール綿
2つ目は「アルコール綿」です。
アルコール綿(通称アル綿)は仕事をしているといろんな場面で使用します。
点滴をつなぐ際のハブ面の消毒、皮下注射、筋肉注射、ルート確保などの皮膚面の消毒、抜針部の圧迫などなど。使用頻度は高いです。
以前は持ち歩いていなかったのですが(点滴をつなぎに行く等目的がある場合を除く)、いきなり使用する場面(処置に出くわした、患者さんから点滴刺入部が痛いと訴えがあった等)がある時にナースステーションまで戻る手間がかかるため私の場合は胸ポケットに忍ばせています。
病院、施設によってはそのような持ち運びが禁止されているところもあるようなのでルールに従ってくださいね。
最後に
如何だったでしょうか?
看護師の必需品5選と番外編についてでした。
病院や部署によって必要、不必要な物があると思いますが、ポケットに入れられる物は厳選してできるだけ少なくしておくだけで、ポケットパンパンにならず、かつ、すぐに使えるものを入れておきたいですよね。
今後も看護師業務で気づいたことや、良かった、悪かった点など書いていこうと思いますのでお時間ある方はまた覗いてみてください。
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